音痴とは
音痴にも種類があります。中でも音痴の代表的な状態は、曲の音程をしっかり把握できないということで、メロディをつくり音階の違いが理解できないタイプの音痴となり、リズムが調節できないリズム音痴は歌謡曲を歌うとよく現れ、他にも声量の抑揚の調節ができない、音程を一定時間安定して出せない、ある特定の音域だけが出せない、というのも音痴の定義には含まれています。
変わったところでは、声が唐突に不自然に裏返ることや、声量が唐突に大きくなったり小さくなったりするのも音痴の範疇で、確かにこうした状態で歌われたらかなりひどい歌唱となります。
普段は普通に歌えるのに、又、これらの感覚や能力も劣ってはいないのに、人前に出て歌うという行為や自分の歌声が恥ずかしく、精神的にうまく声が出せない人も多くいます。こうなると自分で音痴だと勝手に自覚してしまう場合もしばしばあります。
音程がしっかり掴めない原因は大きく2種類に分かれており、比較的多いのは運動性による音痴で、恥ずかしくて声が普段通り出なくなる状態の音痴もこのカテゴリーに属しています。
これは過度の緊張の影響で喉の筋肉の収縮が引き起こされるからで、これも含めてしっかりと耳で正しい音程や音階を実際は聴き取れているのに、いざ発声しようとすると、どうしても咽喉の運動や筋肉の緊張、呼吸の乱れなどが生じて音程が外れてしまうのが運動性による音痴の症状の特徴なのです。
しかし、この症状では本人はもともと正しい音階の把握はできるので、ボイストレーニングや声帯訓練を行えば自信もついて、音痴は解消できることが多いようです。